インプラント治療を予定している女性は「インプラントの手術前にはネイルアートや化粧などはしないように」、と歯科医から伝えられることがあります。
女性にとって外出するときにお化粧をすることはマナーのひとつでもありますし、ネイルアートも指先のおしゃれとして定番です。
生活サイクルの一部ともなっている化粧やネイルアートが、なぜ禁止されているのでしょうか。
なぜ化粧をしていてはいけないの?
インプラント手術をするときに、顔の上に滅菌された薄い布をかぶせることがあります。
この時、患者の様子を唇やその周辺の色で判断しています。
状態が急変した場合でも即座に反応できるよう、口紅やグロスはもちろん、口周辺のファンデーションなどを禁止することが多いです。
つまり、口周りの化粧をしないことでより安全な施術が可能となります。
施術前には必ず口周りの化粧をオフしてください。
ネイルアートもNGなのはなぜ?
ネイルアートは歯にもあまり関係がなさそうですし、体調の変化をチェックするためにもあまり役立つことはないと思われがちです。
しかし、インプラント治療の際には必ずネイルアートをオフしていただきます。
インプラントの手術中には、指先に酸素の濃度を測定する器具(動脈血酸素飽和度)を付けることがあります。
最近はジェルネイルやスカルプチュアなど、自爪の上に人工の爪を付けるアートや、ストーンやパールなどが施されたものも多いです。
しかしこれらを装着していると、酸素濃度を測定することの妨げとなってしまうかもしれません。
そのため、ネイルアートを手術前に落としておくように伝えられます。
測定器具は手もしくは足のどちらかの指先に付けることが一般的ですが、どの指に付けるかは特に決まっていないため、こちらに関しても事前に医師に確認しておきましょう。
インプラント手術を受ける場所は2つ
インプラント手術は一般的に手術室で受けるケースと、いつも診察を受けている診察室で受けるケースのどちらかになります。
手術室で行う場合は衣服を着替えて受けることが多く、ピアスやネックレスなどの装飾品もNGです。
いつもの診察室で着替えはせずに受ける場合は、服装はいつもと変わらないもので構いませんが、女性の場合体を締め付ける矯正下着などは着けないようにしましょう。
たしかに社会において、化粧やネイルアートは大人の嗜みともいわれています。
しかし、それもTPOにあわせて対応すべきです。
インプラント治療をする際に、何よりも「安全」に治療を終えることが大切です。
化粧やネイルアートへの配慮は、治療の安全性を高めるためには不可欠なのです。